樹脂管固定工法とは?

背景

従来、排水立管の改修工事では、新たなスペースに新しく立管を設け器具等を接続する工法が採られていました。
しかし、新たな立管を設置するスペース確保が困難な場合や、スペースが確保できても立管が邪魔になったり見栄えが良くないなど問題がありました。
そこで、同じ位置に立管を含め排水管改修を行える手法の開発が求められていました。

工法

新しい改修手法(樹脂管固定工法と言います。)は、同じ位置に排水管を設置する工法で①既存排水管の躯体貫通している部分を残して切断撤去します。②躯体貫通部の残した既存管内面に専用の塩ビパイプを挿入して充填剤で一体化します。③その既存管を利用して新たな排水管を設置します。
排水管改修に併せ、腐食が進行した浴室床排水トラップ(T5A、T5B)の改良も行うことができます。
この工法は、UR都市機構の排水管更生工法(保全共通仕様書)に採用され、樹脂管固定工法の名称で呼ばれています。

特徴

樹脂管固定工法の特徴としては下記の通りです。

  • 作業騒音はパイプ切断時及びパイプ研磨の騒音だけですみます。
  • 住戸単位工法です。基本的に壁・天井・床の撤去復旧(既存が露出配管の場合)がありません。
  • 作業時間は短時間(今までの施工例で半日程度)。
  • 補修後の高圧洗浄でも漏水の問題はありません。
  • 40A・50A・65A・75A・100Aのパイプが施工可能です。

ビフォーアフター

施工前
施工中
施工後